ふたつの連想
2011-06-07


気がつくと、ブログの最新更新が三週間前になっていた。

自問:わたしは忙しいのか。
自答:忙しいと言えば忙しいが、オーバーワークかというと、そうとも言えない。カレンダーの予定を、大きなつまずきなしにこなしている。こなしているだけ、みたいなところもなくはないけれど。

 前の書き込みから、メタンハイドレートつながりの話。

 宮崎駿氏は、『崖の上のポニョ』で津波をファンタジーとして描いたことをどう考えているだろうか、ということを思う。すくなくとも、TVでかけられない映画になっただろう。もともと、かわいさを装った悪夢的な映画だったが、より以上に、一般のジブリのイメージとは異なる、ブラックな映画となった。たしか、封切り初日(2008年7月19日)に、福島沖でM6.9の地震も発生していたはずだ。
 この映画を観たとき、読んだばかりだったパニック小説『深海のYrr』(フランク・シェッツィング著  北川和代訳) を連想したが、同小説に、メタンハイドレート層の崩壊による津波で、原子力発電所の冷却装置が失われるという話があったような…と思い出し、探してみた。あった。 津波は何もかも水浸しにしたが、津波が去ると何もかも爆発炎上した。消火活動は追いつかない。海岸はまず水に呑まれて、それから焼け落ちた。まだある。津波の引き波のときに、海岸にある原子力発電所の冷却水循環システムを破壊した。ノルウェーとイギリスでは放射能漏れ事故が起きた。  新エネルギー資源として期待されるメタンハイドレートだが、この小説で描かれたように、それを「掘削」することで、プレートが不安定になり、海底地震が起きるという説があるらしい。

 現実からフィクションを連想してしまうのは、本好きの悪癖とでもいうべきものなのだろうが、震災で連想したといえば、こんなこともある。
 震災直後、TVに出演していた原子力工学や放射線医学の「専門家」を見ていて、(というか、いわゆる「官僚的答弁・解説」を見ているときはいつもなのだが)太宰治の『家庭の幸福』を思いうかべていた。
[もろもろ]

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