交差する円柱の共通部分
2013-03-02


ここで使えるのは、球をスライスした部分の体積の面白い特徴である。球をスライスした部分の体積は、球に外接する円柱を球のスライスと同じ面で切り取った部分円柱から、球の中心を頂点として円柱の円を底辺とする円錐面がつくる凹みを除いたトーラス状の部分(図左上)の体積に等しいのである。たしかアルキメデスによる発見で、ガリレオが『新科学対話』でも述べている。これは、 中心から距離xの平面で切断した時の球の断面積がπ(1-x^2)で、円柱から円錐台をのぞいた部分の断面(輪っか)の面積がπ-πx^2と、同じになるからである。

よって、錐体の体積=底面積×高さ/3 という公式を知っていれば、積分を使わなくても、次のように答えを求めることができる。

中心から√2/2のところで切り取った部分球の体積=円柱の体積-円錐台の体積=(1-√2/2)π-(π/3-( √2π/12))=(8-5√2)π/12
「カーブのついた四角錐状の立体」(底辺が√2)の体積=(8-5√2)π/12*4/π=(8-5√2)/3
三円柱の共通部分の体積=(8-5√2)/3*6+2√2=16-8√2

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[かたち・幾何学]

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