あなたの好きな四角形は?
2008-06-15


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『アートのための数学』(牟田淳著)に、長方形の縦横比(アスペクト比)のどれが好まれるのかという調査結果のグラフが載っていた。もとのデータは、『フィボナッチ数の小宇宙(ミクロコスモス)』(中村滋著)のものである。
 写真上が調査に使った図(『フィボナッチ数の小宇宙』)で、写真左が、1860年にドイツの心理学者・グスタフ・フェヒナーの行った調査の結果である。できすぎなくらいに黄金比にピークがあることがわかる。
 そして、写真右が、2001年に中村滋氏が日本人250人(たぶん学生が中心)を対象にした調査の結果である。これが、じつに興味深い。正方形と、白銀比、黄金比にピークがあるのだ。(なお、このグラフには表示されていないデータもある。フェヒナーと中村滋氏のアンケートは、ベストとワーストを選ぶかたちになっているが、牟田氏のグラフはベストの数のみを示しているのだ。中村氏の調査において、正方形は、ベストも17.7%だが、ワーストも18.9%になっている)
 いずれにせよ、じつに面白い結果である。母集団が折り紙を趣味とするひとたちであった場合、結果がまったく異なるものになることも予想される。そこでは、正方形が圧倒的に好まれるはずだ。
[折り紙]
[かたち・幾何学]

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